2025年6月、日本では2つの大きなニュースが注目を集めている。一つは、日本銀行（日銀）の利上げ示唆であり、もう一つは陸上自衛隊による国内での地対艦ミサイルの初試射である。 まず、日銀の田村直樹理事は、インフレ率が目標の2％を上回っている現状を踏まえ、「決定的な利上げも視野に入れるべきだ」との考えを示した。日本は長らくゼロ金利政策を続けてきたが、物価上昇と米国の金融政策変化の影響を受け、金融引き締めに踏み切る可能性が高まっている。これにより、住宅ローンや企業投資への影響、円高傾向への転換など、経済全体に波紋が広がると予想される。 一方、同月24日には北海道で陸上自衛隊が88式地対艦ミサイルの発射実験を実施した。これは日本国内で初めて行われた実射訓練であり、中国の海洋進出に対する牽制とみられている。また、防衛省は「反撃能力の強化」が目的であると明言し、自衛隊の防衛体制を段階的に変化させる兆候とも受け取られている。しかし、憲法第9条の平和主義との矛盾を指摘する声もあり、国内では一部の市民団体による抗議活動も起きている。 この2つのニュースは、それぞれ「経済の舵取り」と「安全保障の転換点」という側面で、日本の今後の方向性を示唆するものとして注目されている。

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経済