2025年7月9日に期限を迎えるアメリカとの関税交渉が、日本にとって厳しい局面に入っています。トランプ前大統領は「日本はアメリカ産の米を買わず、車だけを売っている」と強く批判し、日本に対して高率の関税（最大35%）を課す可能性を示唆しました。 この交渉は、アメリカが発表した「リベレーション・デイ関税」に基づき、90日間の猶予期間中に合意がなければ、自動的に関税が引き上げられるというルールがあり、日本は期限直前の対応を迫られています。 交渉が難航する主な理由は以下の2つです： 農業保護（特にコメ市場） 日本政府は「農業を犠牲にすることはできない」として、コメの市場開放には強く反対しています。アメリカは高品質の米を輸出したいと考えていますが、日本では国内農家保護の観点から関税や輸入枠が厳しく設定されています。 自動車貿易の不均衡 アメリカは「日本はアメリカ車をほとんど受け入れていない」と不満を示し、日本車には25%の関税を検討しています。日本はすでにアメリカに多くの自動車工場を設けており、アメリカ経済にも貢献していると反論しています。 日本国内では、この交渉が7月下旬の総選挙に影響を与える可能性もあり、岸田政権は難しい判断を迫られています。 もし交渉が決裂すれば、日米間の輸出入に大きな打撃となり、自動車価格の上昇や農産品の供給不安など、国民生活への影響も避けられません。一方で、最後の段階でお互いに一部譲歩する可能性も残されています。

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経済